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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

「書く」ことで英語力アップ!<br/>友達感覚の講師と提案力を強みに<br/>じわじわ飛躍
Interview vol.88

「書く」ことで英語力アップ!
友達感覚の講師と提案力を強みに
じわじわ飛躍

Mail PaL (メールパル) 佐野紀子 さん

http://www.mail-pal.com/index.html

上智大学外国語学部英語学科卒業。幼少時代を南アフリカ、アメリカで過ごし、「徹底的な思考の後、論理的に書く」という教育を受け飛躍的に英語力が伸びた経験から、「書く」こと英語学習を広めようと決意。大手国際電話会社、日本ゲートウェイ株式会社を経て、インド系の英文ライティング学習サービスを提供するベンチャー企業のサービス立ち上げ・日本法人設立に参画。2009年10月、気軽に「英語を書いて」国際交流&英語学習ができるオンライン英語ライティング学習サービスMailPaL(メールパル)を立ち上げる。

「書く」ことで英語力アップ!友達感覚の講師と提案力を強みにじわじわ飛躍

“使える英語”が身につく英文ライティング学習を提供する佐野さん。「書く」ことに重きを置いているのは、幼少期の自らの経験から。100wordsで講師に自由にメッセージや質問を送ることもでき、英語でのコミュニケーションが楽しくなる。温かみのある添削をしてくれる講師と、お客さまへの手厚い対応を強みに創業してもうすぐ4年、着々とリピーターを増やし現在では月300人以上が利用するというメールパルのサービスについてお話を伺った。

「書く」ことで英語力アップ!気軽に取り組める”メール”で

英文ライティング学習サービスを通じ、実践で使える英語力が身につくメールパル。ビジネスでの英語コミュニケーション、日常会話も無理なくできるようになる。佐野さんはアメリカの高校で「結論は何が言いたいのか、徹底的な思考の後、論理的に書く」という教育を叩き込まれ、とことん「書く」ことで英語力が飛躍的に伸びた経験を持つ。日本では「英会話」が好まれがちだが、「書く」ことは、自分の考えをとことん整理して、分かりやすく伝える文章構成力も身につく。「書く」ことを通した英語学習を、いつか提供したいと夢見ていた。

メールパル立ち上げの転機は、日本の学者向けに論文の英文校正サービスを提供するインド系ベンチャーの日本法人設立に参画したこと。成長期のインドのスピード感に刺激を受け、“起業”という選択肢を知り、かつ遠隔地でもメールのやりとりのみで仕事が成立することを実感した佐野さんは、高校以来の「書く」ことで英語力がつくというアイデアを実現すべく、メールパルを立ち上げた。
WEB完結のサービスなので使いやすいサイト作りに力を入れてスタート 。SEO対策、リスティング広告などオンライン上で広告をうった。現在は立ち上げ4年目で利用者は月約300名強。友達感覚で話せる講師と手厚く丁寧な提案の結果、リピート率は7割と非常に高く、じわじわ利用者をのばしてきた。


”メール”で人柄が分かる! 講師の採用と育成のメールパル基準

使える英語が身につくメールパル一番の自慢は、世界各国から厳選された20名のネイティブの英語講師。講師の採用、育成にはこだわりのプロセスが詰まっている。採用のポイントは2つ。日本人の間違い癖を熟知した添削能力はもちろん、日本の話題にも詳しく“メール”で友達感覚のコミュニケーションがとれることだ。採用は、“メール”での添削テストを複数回経てスカイプで面接。添削の仕方やメールでの言葉遣い、書く文章のトーンや温かさで人柄が分かる。文章に楽しく元気になれる配慮があるかを感覚で読み取る。
最初のうちは講師たちに、メールパルのやり方を共有することに時間をかけた。佐野さんは、講師の添削をさらに添削する先生の先生。世界中にいるため会えないので、2-3年はメールのやり取りの数をこなし、1つの課題で最低でも2-3回往復し修正してもらった。やりとりは丁寧に。相手は先生なのでプライドを傷つけないよう気をつけつつ、日本語とは違い英語ならではのストレートな言い方で的確に伝える。4年目の今ではメールの修正も減少し、メールパル流の添削が定着しつつある。生徒ごとのカルテは佐野さんが作成し、レベルや以前取り組んだ課題などを講師が確認できる。信頼関係もでき連携はばっちりだ。

高いリピート率! 続けられる秘密は提案力と手厚いカスタマーサービス

メールパルもう一つの魅力は提案力。最初に個人のレベルや興味に沿ったオリジナルのカリキュラムを”無料で”作成。おすすめの講師の紹介や、教材の提案、希望者には課題を提示することもできる。添削の回数券には有効期限がなく、自分のペースで取り組める。初回全12回で1回916円のコースを購入し、すべて使い切り次回は全36回(888円/回)のコースでさらに力をつける生徒が多い。添削だけでなくネイティブ風に直してもらえるリライトコースも。1~2年毎週日記を添削してもらっていた外資系IT会社の生徒は、TOEIC が600点から800点に。英検の合格やTOEFLの基準点をクリアした生徒もいる。
週1回ニュースレターを送付することで生徒さんにチケットを使ってもらうきっかけも提供する。他社の添削サイトは生徒と講師がWebシステムで自動的に繋がるのが一般的な為、当たり外れがあり継続して行うには不向きだが、メールパルでは生徒がお気に入りの講師を選び継続した指導が受けられ安心だ。生徒との関わり方も大事。講師相手には丁寧にストレートにを心がけるが、生徒への日本語はやわらかい言い方を意識。講師と生徒との懸け橋も佐野さんの役目だ。
ただテクニックで点数を上げるのではなく、自分の考えをきちんと英語で伝えられるようになる、楽しみながら実際に日常的に使える力が身につくのがメールパル。受講の目的は人それぞれ。講師との文通感覚のやりとりを趣味として楽しむ方も多い。


法人との仕事も開始!世界を視野に飛躍の準備

現在お客様は、個人と法人で半々程。4年目の現在個人が安定し、法人も増え始めた。法人のお客様には質の高さを認めてもらうため2年は営業で通い何度も無料でトライアルを提供した。一度導入されるとコンスタントな仕事が見込める。英語の通信添削を受け持ったり、外国人と関わることの多い会社でビジネスメールの指導をしたりする。法人の場合は基本的にフォーマットがあるため、数をこなすことで講師の力量もアップ。講師にとっても、カスタマイズ重視の個人の添削とバランスが取れ、ちょうどよいという。
今後も個人や法人の仕事を着実にすすめたいという佐野さん。「書く」ことの効果は万国共通。日本で事業が安定したら、中国、韓国など他国への展開も考えている。余裕ができれば世界中の講師に会いに行き一緒にカリキュラム作りをできる環境も整えたい。ネット環境さえあればどこでも仕事は可能。ベースは日本にありながら世界中へとフットワークを軽く、日々のカスタマーサービスをやりながらフレキシブルに働くのが目標だ。
ライティングを経験してもらい、考えることの楽しさを教えたい。講師と接することで、異文化に触れ視野も広げられる。楽しく英語を学ぶ「楽習」がモットー。土台を固めて飛躍の準備ができた佐野さん、これからも大活躍すること間違いなしだ。