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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

70歳で起業!<br/>特許3つ取得のアイデア商品で<br/>全国制覇を目指す
Interview vol.71

70歳で起業!
特許3つ取得のアイデア商品で
全国制覇を目指す

株式会社さくら着物工房 鈴木富佐江さん

http://www.sakura-zukuri.jp/

1936年中国大連生まれ、高校生の頃から青少年赤十字活動の茨城代表として尽力し、ボランティアという言葉を日本に定着させた恩師橋本祐子さんに学ぶ。短大卒業後幼児教育に当たり、結婚、2児に恵まれたが32歳の時、主人を癌で亡くす。金融機関総合職に勤務、定年後2001年脳梗塞を患い右手に障害が残り大好きな着物が着られなくなる。 ボランティアの折り紙をヒントに帯を切らず折りたたみながら糸で留めていく手法を確立し、特許取得。「障害があっても無くても簡単楽々着物ライフ」を研究、「着物セラピー」の効用の普及にも取り組んでいる。

70歳で起業!特許3つ取得のアイデア商品で全国制覇を目指す

定年退職後、67歳から「さくら着物工房」講師養成講座に取り組み70歳で起業。脳梗塞で不自由な思いをしたことがきっかけだった。日本人のアイデンティティ「着物」を守りたいという想い持つ鈴木さん。今回は、特許を取得した2分で着られる「さくら造り」帯の秘密や、全国20都道府県に教室を持つその事業、ご自身の歴史やいつまでも若々しくいる秘訣などを伺った。

今までの経験、すべて繋がっている-70歳での起業-

着物は日本人のアイデンティティ。失われつつあるのなら「私が着せよう!」と思った。直接のきっかけは65歳の時に脳梗塞に遭い生活が一変したこと。普通の生活に甘んじるのが嫌になり、大好きな着物が簡単に着られないか取り組んでみようと思った。
アイディアは昔から親しんでいた折り紙から。「帯を折り紙と思えばいいんだ!」美しい形にするのには時間がかかったが、ひらめきは一瞬だった。
定年後の身。会社を大きくしようと意気込んでいたわけではないがマスコミにも頻繁に取り上げられ、これ以上大きくなるなら、と70歳で「さくら着物工房」を法人化。息子から「続けられるか」「家族を当てにしていないか」「お金がないというな」「周りのおだてに乗るな」と厳しい警告も受けたが、いいアドバイスだったと受け止めている。
起業には、今までの経験がすべて役に立っている。短大卒業後幼児教育に当たり、御主人が早世した後、総合職で金融機関に就職。バブル時代には着物が勝負服になり接待の時、ご招待の時に大活躍。海外の方と会うときも必ず着物を着た。
企画力、プレゼン能力、どんな相手でも気おくれしないこと。本や新聞を読む習慣。広報活動、新人教育に取り組んだこと。現役時代に学んだことはすべて今に繋がっている。

特許取得、2分で着られる着物の帯 日本の文化を守りたい

着物は日本人のアイデンティティ。失われつつあるのなら「私が着せよう!」と思った。直接のきっかけは65歳の時に脳梗塞に遭い生活が一変したこと。普通の生活に甘んじるのが嫌になり、大好きな着物が簡単に着られないか取り組んでみようと思った。
アイディアは昔から親しんでいた折り紙から。「帯を折り紙と思えばいいんだ!」美しい形にするのには時間がかかったが、ひらめきは一瞬だった。
定年後の身。会社を大きくしようと意気込んでいたわけではないがマスコミにも頻繁に取り上げられ、これ以上大きくなるなら、と70歳で「さくら着物工房」を法人化。息子から「続けられるか」「家族を当てにしていないか」「お金がないというな」「周りのおだてに乗るな」と厳しい警告も受けたが、いいアドバイスだったと受け止めている。
起業には、今までの経験がすべて役に立っている。短大卒業後幼児教育に当たり、御主人が早世した後、総合職で金融機関に就職。バブル時代には着物が勝負服になり接待の時、ご招待の時に大活躍。海外の方と会うときも必ず着物を着た。
企画力、プレゼン能力、どんな相手でも気おくれしないこと。本や新聞を読む習慣。広報活動、新人教育に取り組んだこと。現役時代に学んだことはすべて今に繋がっている。


なんでも“最高”を目指す! 事業は全国に拡大

講師養成教室の運営が主な事業。現在全国20都道府県に教室があるほど拡大している。直営は東京と、親しい知人が暮らし思い入れのある大阪、父親の縁がある仙台で。東京の組織としては幹部が10余人、活動部隊は50人以上にもなる。
生徒さんは現在直営だけで100人ほど。全国を含めるともはや把握しきれない。生徒は60歳以上の方が多く、飛行機でわざわざ東京までやってきてくれる方も。そして、さくら造り帯を東京で学んだ生徒が地元に帰って教室を開く。自然と教室が広がり、現在講師は170名ほど誕生した。
広報は、産経新聞に載ったのが最初。新聞の取材が大きな反響になり、生徒が集まるのに時間はかからなかった。最初の展示会は、生徒30人と内輪で開催。さらに多くの人に見てもらいたい。資金がないので公的な機関を狙い、展示会の会場として思いついたのが東京都庁45階展望室。「なんでもできるものなら最高を目指す。やりたいからアタックした。単純です」とパワフルだ。そして、2007年3月に第1回「もっ帯(たい)ない」展を開催。新聞を読んで来てくれた方や、展望台に自然に上がってくる外国人の方にさくら造りの帯を体験してもらう。2日間で1500名の来場者。これは都庁始まってからの新記録となった。

もっと若い子に着せたい シニアの意識なく進む

身体も心も年をとっても活性化できることを体感していると鈴木さん。「仕事」、「目的」、「希望」があれば元気でいられる。仕事で社会貢献するのが目標。生涯現役でいられたら最高!と胸を張る。75歳の鈴木さんに、シニアという意識は?と聞くと、「ない」ときっぱり。着物を着るとシャキっとするそうだ。帯は腰を守るコルセット、草履も非常に歩きやすい。「息子たちに洋服着てるとばばあだなって言われる」と笑う鈴木さんはちっともシニアには見えない。
現在、「着物セラピー」の普及にも努める。腰が痛くてもシャンとなり元気が出て背筋が伸びて美しくなる。痴呆や老化が進んでいる人が見事に変化する。でも本当に着せたいのは「12、3歳のお嬢さん」。人間の一生を左右するのは12、3歳。世界に飛躍していく若い子に着てもらうことで次の世代まで浸透させたい。関西では13詣りというお祝がある。現役の学生さんたちにも着せたい。やりたいことを実現する方法を考えるだけで夢は広がる。
第7回「もっ帯(たい)ない」展が8月15日から20日まで、高島屋日本橋店で開催される。高島屋でやりたい、と恩人に話したことがきっかけだ。自分の気持ちに真っ直ぐな鈴木さん。これからもパワフルに活動してくれるだろう。