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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

結婚相談所を買い取り、<br/>10名の会員を5年で300名に増やした
Interview vol.55

結婚相談所を買い取り、
10名の会員を5年で300名に増やした

株式会社アルパ 小山礼子さん

http://www.alpa-tokyo.com/

1975年千葉県出身。臨床心理士に興味を持ち、信州大学教育学部小学校課程(心理臨床専攻)に入学。3年時に米ユタ大学に交換留学後、信州大学大学院学校教育専修(心理学専攻)に進学。コンサルティング会社、船井総合研究所㈱に入社。その後、不動産投資・運用会社㈱クリードに転職し、知人の依頼で結婚相談所アルパ青山を手伝う。2007年、会社を前オーナーから買い取り、株式会社アルパの経営者となる。

結婚相談所を買い取り、10名の会員を5年で300名に増やした小山さん

手伝っていた結婚相談所アルパ青山を買い、経営者となって5年目の小山さんに、買い取った当初のお話、試行錯誤を重ね今のアルパ青山をつくりあげていった経緯、10名の会員を300名にまで増やした秘密などたくさんのお話を伺った。心理学を勉強した小山さんは、心理学の要素をカウンセリングやマニュアルに反映させるなど体系化していくことを今後の目標とする。

会社員でありながら結婚相談所のオーナーに

「いいハコが目の前にあったから」小山さんは会社を買った理由をこう話す。会社の元同僚から話を受け、アルパ青山を手伝い始めてから3ヵ月後。会社を畳もうとしているオーナーからアルパ青山を引き継いだ。勤め人であったため勤務時間以外で業界のリサーチに没頭。2ヶ月後退社した。
「会社を買う」という発想は、コンサルティング会社や不動産投資会社に勤務していた経験もあるかもしれない。自分で起業するとなるといつかやろうと先延ばしになっていたと思う。しかし必要資金は年収の倍。前職のクライアントが出資してくれたこともあり実現できた。ゼロから始めるよりは楽なことも多く、自分でもできるかもという感覚があった。既存の従業員がいないのもよかったと思う。自分の目指すものをやりたいようにつくっていくことができた。
経営を始めてまず取り組んだのは営業の研究。結婚相談所50社の2時間カウンセリングを受け、入りたいと思ったところを参考にし営業マニュアルを作成した。苦労したのは資金繰り。最初は会費を1年まとめてもらっていたため固定収入が無く新規入会がないとお金が入ってこなかった。そこで月会費をもらう仕組みに変えていった。こうして一つ一つ試行錯誤を繰り返し、小山さんのアルパ青山をつくっていった。

会員と同世代の目線で。「自分が結婚したい!」と思う人を紹介したい

アルパ青山でご成婚した方が「今まで希望と異なる人を紹介されることが多かったけど、ここで初めて求めていた人と出会うことができた。」と言ってくれた。会員さんに合う相手を紹介することがキーとなっているのが、アルパ青山のコンセプト「少人数制の上質特化型相談所」。 <br/>大手結婚相談所ではカウンセラーとして年配の女性が担当することがほとんどだ。しかし世の中の状況は10年で全く異なり、それに応じて結婚観も20代と30代でだいぶ変わる。アルパ青山では、結婚相手の紹介サポートは会員本人の視点を重視した20~30代メンバー、交際に入ってから成婚までは親の視点を持つベテランのお世話カウンセラーも加わり、世代間チームワークによる連携で「結婚できる結婚相談所」として支持を得ている。
近年、結婚のスタイルは様々だ。平均初婚年齢も上昇している。その理由として30代以上の女性はライフスタイルが変わることを恐れて結婚を先延ばしにしてしまう傾向が強いためと小山さんは考える。しかし成婚カップルの結婚生活に触れると、女性がとてもいきいきと生活を楽しんでいる様子がわかる。結婚には自分の価値観を壊すことも必要かもしれない。

一つでも多くの幸せをつなぐため会社を大きくしたい

現在はアットホームに運営しているが、少人数制の良さを残しつつも会社規模を大きくしていきたい。買取時10名だった会員も今は300名に増え、今も月に10~15名ほど入会者を増やす。一方、スタッフは小山さんの他に2名。成婚に至るともっと幸せをつなぎたいと欲が出る。
5年で会員を30倍に増やした秘密は、経営者になって3年目に始めた未入会者向けのパーティーにある。女性が個室で待ち、男性が順番に入っていく形式なのだが、男女の人数が同数でない場合、一人余った人にアルパ青山の紹介、営業をする。そうした地道な努力が実り会員増加へとつながった。現在も毎週開催する。
今年で経営者になり5年目。営業から入会時のカウンセリングは小山さんが全て担当する。入会時のカウンセリングは3時間にも及び、内容はこれまでの生い立ち、人生経験、現在のライフスタイル、恋愛・結婚観から今後の理想の結婚生活など幅広い。1番重要なところではあるものの社長業との両立は難しい面もある。
自分がメインスタッフとして動くと経営に注力できず会社は成長しないと考えるため、スタッフに業務をシフトしていく体制を整えることが今の一番の課題だ。小山さんは、大学、大学院で心理学を学んだ。その知識を活用し、心理学の要素を取り入れてカウンセリングやマニュアルに反映させるなど体系化していくことが今後の目標だ。心理学を勉強した30~40代のスタッフも増やしていきたい。それが差別化につながる。

「アルパ青山に来てよかった!」そう思ってもらえる一流の結婚相談所に

2年前、本業の資金になればと他分野に挑戦してみた。儲けはできたものの、やはり本業ではないところで稼いでも身が入らずおもしろくなかった。結婚ビジネスがライフワークになっているという小山さん。結婚の紹介はビジネス、プロとして行う。
これからも大手の効率化を重視したベルトコンベアー式のお見合いでは味わえない、「ここに参加してよかった!」と思えるパーティー、イベントを随時開催していきたい。皆が興味を持っていることをテーマに取り上げ、自然な出会いを提供したいと思う。現在企画中のイベントは、海外旅行が好きな男女60人を集め、ある国のテーマに沿って様々なアクティビティを行うものだ。第一弾として9月にはイタリアを開催予定。テレビのイタリア語講座の講師を招き、映像や地図を使いながら40分講演してもらう。芸術、建築、グルメ、スポーツ、ファッションとテーマも幅広い。今後1年間、1、2ヶ月に一度のペースでいろいろな国を取り上げるワールドツアーを開催予定だ。大使館ともコラボしたい。
他にも会員には婚活ハンドブックを基に、異性が好むファッションやメイクなどの外見、食や趣味のライフスタイル、表情や仕草などの所作、コミュニケイション力、デートスポット等をアドバイスするなどトータルでフォローする。少人数制だからこそ出来るきめこまやかなサービス、イベントなどを行っていくことで「アルパ青山に来てよかった!」と思ってもらえる一流の結婚相談所にしていきたい。

(インタビュー&ライティング 杉田屋 まりえ)