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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

自分が「何者か」がわかれば、<br/>必ずハッピーキャリアは手に入る
Interview vol.15

自分が「何者か」がわかれば、
必ずハッピーキャリアは手に入る

有限会社フォーウーマン 金澤  悦子さん

http://www.i-color.info/

1968年生まれ。 大学時代に起業を経験。卒業後91年にリクルート入社。 94年にキャリアデザインセンターに転職し、2001年6月同社で『ウーマンtype』の初代編集長を務める。 2005年有限会社フォーウーマンを設立。働く女性の「お仕事ブログ」コミュニティサイト『はぴきゃり』を運営。 2006年、ダイヤモンド社より「ハッピーキャリアのつくりかた」出版。

自分が「何者か」がわかれば、必ずハッピーキャリアは手に入る

「今、思えば学生時代に仕事の“おもしろさ”に気づいたことに気づいたのが自分自身のハッピーキャリアへの出発点だったかも」と、話す金澤社長。 世の悩める女性にも自分にあった生き方・働き方を見つけてほしいと、女性限定の「お仕事ブログ」コミュニティでハッピーキャリアを支援する金澤社長に、ハッピーキャリアの見つけ方について話を聞いた。

「何者かになりたい」。その思いが初めて満たされたのが「仕事」だった

最初にビジネスに目覚めたのは大学時代です。当時、イベントコンパニオンのアルバイトをしていたのですが、なかなかオーディションを突破できなくて。ただ、採用していただいた企業の担当者からは「次もお願いできる?」と、声をかけていただけることが多かったんです。自分で言うのもなんですが、結構、機転が利く方なので、担当者からすると重宝していたのかもしれませんね(笑)。徐々に指名でもらえるお仕事が増えてきたのは嬉しかったのですが、全部をこなすのは難しい状態になってしまって。それで、イベントコンパニオンの仕事を探している友人を紹介したんです。そうしたら、紹介した友人はもちろん、企業の担当者からも思いがけず喜んでいただけて。「これはビジネスになるな」と思い、コンパニオンを派遣する会社を始めたんです。バブル真っ盛りでイベントを催す企業が多かった世相も手伝って、依頼はふんだんにあったんです。
私は、小さい頃から「何者かになりたい」という気持ちが強かったんです。習っていたクラシックバレエもエレクトーンも、いい線まではいくんです。でも、突き抜けることができなくて。ずっと才能のある人が羨ましくて仕方がありませんでした。そんな私が、初めて「突き抜けた」と感じたのがコンパニオン派遣だったんです。誰もが気づかないことに気づく自分を発見し、「いけるかも、私」と、手応えを感じ、ワクワクしたのを覚えています。

「第一線で女性のキャリア形成支援を続けたい」という思いから起業へ

卒業後はリクルートに就職しました。当初は、会社員として3年くらい勉強したら、また起業するつもりでいたんです。ところが意外に会社員生活が楽しかったんですね(笑)。キャリアを積み上げることがおもしろくなってきた頃、知人に誘われたのを機にキャリアデザインセンターに転職しました。後で知ったのですが、同社初の1億円プレイヤーが私だったんですって。
そんな私にとって大きな転機となったのが、12年目の35歳の時です。当時の私が立ち上げた雑誌は、社内のどの媒体よりも部数での貢献が大きかった。でも「現場」の仕事では既に評価されない立場になっていたんです。それが、「本当にやりたいこと」を見直すいいきっかけになったのだと思います。もっと女性の幸せなキャリアづくりのお手伝いをしたい。そのことに気づくと同時に起業への思いが再燃し。それで、フォーウーマンを設立、女性限定「お仕事ブログ」コミュニティ『はぴきゃり』を立ち上げたんです。

自分の求めているものを知ることが「ハッピー」の大前提!

『はぴきゃり』は、女性のためのハッピーキャリアのインフラを作りたいという思いで始めました。ハッピーキャリアとは仕事だけでなく、キャリアを含めた生き方全般のことだと思っています。そのためには大切なことは「自分が最も心地よい仕事とプライベートのバランスはどういうものか」を見つけることだと考えています。「好きなこと・得意なことはなんなのか」「仕事のテーマは何にするのか」「どんな人・環境で働きたいのか」「どんな働き方を望んでいるのか」「めざすライフスタイルは?」という5つの方向性で自分自身を振り返ってみると、自分が求めているものがわかりやすいのではないか、と思っています。それを私は「5つの種」と呼んでいます。
例えば、今一緒に会社をやっている女性は、ものを深く調べ、それを知ることが喜びにつながる探求型タイプ。一方、私は「誰もやっていない!」という新しいことをしている時がすごくハッピーなんです。同じ会社をやっていてもやりがいを感じる瞬間は全く違うんですよね。転職の時、多くの場合、仕事内容で選んでいるのではないでしょうか?でも、同じ仕事でも会社によって仕事の範疇もやり方も全く違うものなんです。どんな瞬間に喜びを感じるかを自分で把握し、自分らしい働き方を探すことは、ハッピーキャリアへの近道だと、私は思っています。

キャリア形成に悩む人々のメンターとして、今後も柔軟に活動の幅を広げたい

「自分が何者か」がわからず、もがき苦しんでいる女性は少なくありません。結婚や出産が視野に入ると幸せのバランスも変わってきます。24時間仕事漬けの毎日の中で「仕事をする自分」に酔っていた時代もありました(笑)。でも、そんな偏った生活はそう続けられるものではありません。事実、徐々に辛くなり30歳になった直後の元旦には、「19時に会社を出る」と周囲に宣言したほどです。
今も20代の働く女性の多くがあの頃の私とたいして違わないと、感じることが少なくありません。悩むことは大切ですが、私みたいにボロボロになる必要はないと思っています。自分が学んだことを伝えることで、救われる人がいるならばと思い、私をはじめ『はぴきゃり』に参加してくれている40代のブロガーさんたちと一緒にフォローしています。自分のことをブログで発信するだけでなく、お互いにコメントしあうなど、横のつながりを作っていけるのは、女性ならではですね。『はぴきゃり』で人材紹介をやればいいのに、とよく言われますが、ここは働く女性のリアルな声が集まるラボみたいなもの。むしろ、みなさんの生の声を様々な形で発信していくことに力を入れていきたいと思っています。
最近は女性だけでなく、シニアのハッピーキャリアのコンサルティングもしています。定年退職で今までの人生がリセットされ、自分が何者であるか揺らいでしまう人は本当に多いんです。社名はフォーウーマンですがハッピーキャリアへの思いは女性もシニアも同じ。根底にある思いに共感できれば、女性という枠にはこだわりません。柔軟に興味を感じることをしていくのが、私自身のハッピーキャリアのためにも重要なんじゃないかな?と、思っています。