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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

「私はプロですから。<br/>期待には絶対に応えます」
Interview vol.29

「私はプロですから。
期待には絶対に応えます」

アクティブウーマン 桜井 彰子さん

http://active-woman.net/

東京国際大学教養学部国際学科卒。留学後、外資系コンサルティング会社エグゼクティブ秘書、外資系会社プロジェクトアシスタント、貿易会社アフリカ・中南米・オセアニア営業、バイリンガル講師などを経て留学コンサルタントとして独立。無駄なコスト節約により、リーズナブルな留学の実現を目指す。業界初の総合女性留学代理店。

「私はプロですから。期待には絶対に応えます」

おおらかで、全てを許容してくれそうなスケールの大きさを感じさせるアクティブウーマン社長の桜井さん。お話の中で出てきた「昔は、人に怖いっていわれるくらい完璧主義だったんですよ」という言葉がにわかには信じられなかった。しかし、お話を伺っていくうちに、「圧倒的に親切」と評価されているサービスを支えているのが、その「完璧主義」だということが徐々にわかってきた。人には優しく、自分には厳しく、という桜井さんの転機と今後を聞いてきた。

自分の居場所を求めて、海外を放浪した20代。

大学を卒業した後は、職人的な仕事にあこがれてメイクアップアーティストスクールに通い、化粧品会社に就職しました。その頃の仕事を人に話すと「おもしろそう」とよく言われます。花形と言われる部署で、東京コレクションのモデルのメイクをしたり、化粧品の企画で「今年は、この色を流行らせよう」と決めるところから、パッケージデザインまで全部1人で手がけて。でも、自分としては全然楽しくなかったんですね。
私は学生の頃からずっと「自分の居場所は日本じゃない」と思っていたんです。海外に住みたくて、長期の休みになると必ず海外に行って。今思えば住むところを探していた感じです。でも、仕事を始めたら休みもとれず旅行も全くいけず。ついに限界が来て会社を辞め、目的を決めず、海外に10カ月行きました。リュックと有り金だけ持ってね。会社を辞めたのも、親には事後承諾で「もう帰ってこなくていい」と呆れられました(笑)。 10ヶ月して帰国したら、友人は皆結婚して話が合わなくなっていました。皆に自慢したくて旅行していたのに「何でそんなことしているの?」という感じで。本当に居場所がなくなってしまって、30歳の期限ぎりぎりだったこともあってオーストラリアにワーキングホリデーに行ったんです。

最初の挑戦、最初の挫折。人生を変えたワーキングホリデーをビジネスに。

オーストラリアで人生は激変しました。所詮、旅での英語なんて大したことないんです。家賃を払って仕事をして、「暮らす」というのはそれまでとは全然違うことでした。英語が出来ないので、肉体労働などキツイ仕事しかなくて、始めて「早く日本に帰りたい」と思いました。思えば、何かにトライしたのも挫折したのもそれが最初ですね。人間的にもずいぶん変わりましたよ。諦めたり、許せる範囲が格段に広くなりました。それまでは完璧主義だったんですよ。でも、自分が出来ることが皆、同じように出来るわけじゃないとわかりました。
帰国して、すぐに外資系の会社に就職しました。英語は必要ないはずの事務職で入社したのですが、周囲の社員もお客さんも全員外人という環境。いつの間にか仕事を覚え、最後は海外営業になっていました。そこでの生活は楽しかったし、勉強にもなったんですが、小さい会社で将来が見えなかったので大手に転職しました。1度インテリジェンスビルで働くのも良いかと思ったんですが(笑)、決済1つもらうのに何日もかかる窮屈さに耐えられず5ヶ月で辞めました。
その頃、何人かから「自分で商売をやりなよ」と薦められ、オーストラリアでのホームステイの斡旋を始めました。でもWEBサイトだけ作っても誰も来なくて。半年くらいヒマで、派遣で働いたこともあります。そのうちWEBの勉強をし、SEO対策などもしてアクセスがアップし始めました。追い風になったのは、カフェグローブでのオーストラリア体験記掲載ですね。自分のHPに書いていたワーキングホリデー時代の体験記が目に留まって連絡が来たんです。それをきっかけに問い合わせも増え、ワーキングホリデーの代理店になりました。

1人あたりのメールのやり取りは50件以上。みんなが最後にたどりつく代理店に。

アクティブウーマンのウリは「ものっすごく丁寧なケア」。説明会でも「こんなに細かく話してくれるんですか」と驚かれるくらいです。行くまでのカウンセリングでのメールのやりとりは50回以上、返信スピードもすごく早いですよ。聞かれたことはあらゆる手段で調べるし、向こうのレスが遅いと電話して聞いちゃいます。
ビザ申請手続きも本当は私が代行すればすぐ終わるんだけど、あえて行く方にやってもらおうと和訳を用意しています。やはり自分でやると力がつきますからね。質問が大量に来るし、皆さんの間違いも多い分、フォローすることも増えて、私としては本当に大変なんですが(笑)、どんな質問が来ても絶対に徹底的にサポートします。
私は情報のプロだと思っているんです。だから「知らない」とは絶対に言いません。自分で見て良いと思った学校しか紹介しません。他の業者は下手したら現地に行ったことがない人がカウンセリングをしています。でも、プロだからお金をもらったら、期待された結果を出さなければいけないと思います。お客さんの気持ちを読み取らないといけないんです。この業界は資料請求などして、1度関わりを持つと業者は「絶対逃さない」としつこいんですが、ウチは他の業者で満足できなくて最後にたどりついた人が多いです。そういう方に「圧倒的に親切」って言われています。

がむしゃらに走ってきた3年。次のステップを考えるタイミング。

アクティブウーマンだけのサービスとして、マレーシアでの安い短期語学留学を組み合わせたプランを提供しています。女性限定で渡航前の人・現地にいる人・帰国した人をつなぐサークルもあります。女性はメンタルなケアが必要なので、事務的だけでないサークルは好評です。もともと色々と仕掛けるのが好きなので、「お客さんはどうやったら満足するのか」を常に考えています。好きな仕事だから色々思いつくし、自分に決定権があるのですぐ形にできるし。
ただ最近は、仕事をしすぎだと思って、ペースをゆるめてます。私、3年間土日なしで働いているんですよ。メールが1件でもきたら「返さなきゃ」と思っちゃうし、完璧主義だから1つ聞かれたら10返しちゃう。オーストラリアに視察に行く時も9:00-17:00で学校を見て、その後日本からのメールに返信。でも、いくら好きでもだんだん煮詰まってきて。「好きな仕事ほど手放せ」と聞いて、土日はPC開かない生活にしたら、売上が飛躍的に伸びて焦らなくてもいいんだなって。そのかわり思いついたことをメモします。たまったアイディアを月曜日に一気に片付けるとすごい集中力ではかどるんです。
今後は看護留学の分野を充実させたいですね。ワーキングホリデーは若いスタッフでもできるし、最初に送り出した人たちが帰国するタイミングで、「手伝いたい」と言ってくれてもいます。若手にワーキングホリデーの事業は任せ、全体を見て今の良さを失わないようにしつつ、専門的な知識の必要な看護に特化していくタイミングかと思っています。