編集記事2007.11.01 (木)
「女性社長.net」突撃取材 Vol.3
コウダエミ写真展 「穹(そら)」
<PROFILE>
コウダ エミ
アジャステーション 代表
1967年生まれ。大阪府泉南市出身。 伊藤忠商事で7年半勤務後、ドミニカ共和国で3年過ごす。 帰国後、2001年より企業内管理職へのコーチングを行うコーチとなる。 2004年よりコーチングを使った「半歩先」の名刺&パンフレットなどの自己アピールツール作成を開始。
日常の延長にある等身大のアート
「コウダエミ写真展 穹(そら)」
10/29から11/10まで田園調布にて
住宅街の中、明るい光が差し込む小じんまりしたカフェ。そこに飾られた透明で清々しい20点あまりの写真たちは、鑑賞のための自己主張をするのではなく、訪れた人をもてなすかのように、その場に静かに溶け込んでいました。 優しい写真たちを撮ったコウダエミさんも写真と同じように、穏やかで飾らない空気感を持った人。仕事とアートと日常と。分離しがちな3つを切り離すことなく自然に融合させているコウダさんにお話をうかがってきました。
写真展「穹(そら)」の様子
写真展の目印 コウダさんの想いがこもった「ごあいさつ」
20数点の「空」写真 ほとんど東京の写真だそう
最後にお気に入り写真をチェック アートディレクターの山田さん(左)と「Cafe Vario」店長さん(右)
自分の内側の声に忠実でいたら、様々な「縁」に恵まれた
コーチングの手法を使ってお客様のお話を聞き、名刺やパンフレットなどを作る仕事をしています。2年前にコーチの高畠真由美さんに依頼されパンフレットを作ったんですね。そのとき彼女に「仕事にしたら」と薦められたのがきっかけです。お客様の中の「半歩先へのオモイをカタチにする」仕事だと思っています。
仕事も人も「縁」を大事にしてきたら、今につながっていた感じです。「粗にして野だが卑ではない」という言葉が好きで、自分が卑でなければ、良いご縁はできると思っています。あと、自分の心がが欲するものをキャッチできるようになりたいですね。小説などで感性を磨くのも大事だし、夕飯の買い物でも「出会い」はあると思います。大事なのは自分の内側の声。最終的に自分は騙せないので、後悔しないように、今ベストだと感じるものには、積極的に自分にOKを出します。人にも意見は聞くけれど、「後押し」を待っている感じかな。
来年からは鍼灸の学校に通います。私の中ではコーチングも鍼灸もつながっていて、1対1でお客さまと向き合って喜ばれたいという気持ちが共通です。歌って踊れるではないけれど(笑)、コーチもできて、写真も撮れる鍼灸師もアリかなと思っています。
「自然を自然のままに切り取った」写真も、人の縁でその魅力にふさわしい場を獲得
今回の写真展も「縁」の賜物です。きっかけは、お名刺を作らせていただいたアートコーディネーターの山田良美さん。1年ぶりに山田さんの展覧会にお邪魔した際、「写真展をやらない?」とお声掛けいただきました。写真はもともとお礼状用に撮っていて、HPにもアップしていました。山田さんはその写真を見て「狙っていた」のだそうです(笑)。被写体にも写真にも加工を加えない素朴な写真を「肩の力が抜けて、自然を自然のままに切り取れている」と褒めていただけて。嬉しくて、晴天の霹靂だったけれどチャレンジしようと思いました。山田さんは「日常とアートの融合」を目指して、経験の少ないアーティストのサポートを多くされています。今回も展示方法などたくさんのアドバイスを頂き、おかげで素敵なものになりました。
テーマを空にしたのは「顔を15度上げると景色が違う」と本で読んで以来、空が好きだったからです。少し上を向くだけで日常でない世界が見えるって、いいですよね。今回の写真は自宅近くの多摩川近辺のものが主体です。東京の空もきれいでしょう?真っ青も、濃淡の差が少ない淡い水色も好きです。タイトルは「そら」や「空」も考えましたが、文字にしたらしっくりこなくて、浅田次郎さんの『蒼穹の昴』をヒントに「穹」にしました。
実は創英社の『言葉×写真コンテスト』に入選したので、今年の12月にはその本『こらぼん。』も出ます。自分の感性にあうことを続ける中で、本当に縁に恵まれてきたなと実感しています。
写真展「穹(そら)」
【日時】2007年10月29日(月)〜11月10日(土)9:00〜19:00
※11月4日(日)はお休みです。
【場所】Cafe Vario(カフェ ヴァリオ)
東京都世田谷区東玉川2-41-6
TEL 03-5499-2489
東急東横線 田園調布駅より徒歩8分