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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

ニューヨークで<br/>Nail and SPA「SAKURA」を展開
Interview vol.31【前編】

ニューヨークで
Nail and SPA「SAKURA」を展開

ALAISE NEW YORK INC 加納 由美さん

http://nailspasakura.com/

1975年、熊本県熊本市生まれ。 2004年熊本にてシャワー通り店をオープン、2005年4月(有)アレーズ設立。熊本県内に4店舗のネイルサロン&スクールを経営。さらに2007年4月、初の海外出店となるニューヨーク店をオープン。

ニューヨークでNail and SPA「SAKURA」を展開

ニューヨーク(NY)でネイルサロン「SAKURA」を開店して約1年。もともとは熊本が拠点。熊本はファッションなどの情報感度が高く、アパレルメーカーにとっては九州における絶好のマーケティングの地。熊本で実力をつけて一気に海外展開に踏み切った加納さんは、なんと今回の取材を受けた時、妊娠37週目だそう。 これからは意欲的に事業展開をしながら子育ても楽しんでいくという彼女に、これまでの軌跡やNYで展開していく工夫などを聞いてみた。

熊本で4店、NYでもネイルサロンを展開しています。

23歳の頃、ドラマで見たネイルサロンの仕事がネイルとの出会い。ピンと来てスクールに通いサロン勤めを5年経て独立しました。独立はもともと意識していましたが、サロン勤めをしているうちに「自分ならこんなサロンが作りたい」という思いがどんどん湧いてきたんです。高校時代の友人と1店目は熊本のシャワー通りに出店。初めは「小さく生んで大きく育てる」ということで250万ほどお金を借りて内装は手作り。ネイルスクールと供にスタートしました。そのうち一店目が評判をよんでショッピングモールさんからお声をかけていただきました。「個人経営」の私に声をかけてもらえるなんて夢にも思わなかったので「これはチャンス」と踏み切ったのが2店舗目。両親には心配をかけるので言わずに決断(笑)。3店目をイオンさん内に出した頃海外出店を視野に入れ始め、無事2007年4月にNYでNail and Spa「SAKURA」の出店に至っています。
家族や昔からの友人、マネージャーやスタッフに恵まれて会社設立からわずか3年で海外出店まで。しかもNYに出店して半年目に妊娠が発覚し、間もなく第一子が産まれます。本当にこの3年間は激動でしたが、周囲はびっくりしていると思います。

中途半端な自分に挫折感を味わった10代後半。

ネイルに出会ってからの私は変わりました。それまでは「何事も続かない子」だった。子供の頃は「絵」。絵を褒められた事が自信になって描くことが好きになりました。高校時代は美大を志して美術系の学校に進学。が、遊ぶことを知ってしまった(笑)。遊んでいるうちに周囲にどんどん追い抜かれ、絵で食べていくことを諦めました。結局、美大は受けずに東京の服飾専門学校に入学。それでも専門学校時代も遊んでばっかりでした(笑)。ファッションイベントに行ったりクラブに行ったり。ただ、この時期変わったのは「人と関わる楽しさ」を知ったこと。絵を描いていた時期は、自分の世界だけだったんです。遊びを知ったことで人と話す楽しみも覚えました。
一方、大きな挫折感もありました。結局、専門学校もあまり行かなくなり中退をして、熊本に戻ったものの仕事が続かない。絵が得意だからイラストレーターをやったり、洋服を作ったり。もちろん好きなことを仕事にしているのですが続いても3ヶ月。根性がなかったんですね。そしてマイナス思考だった。周囲が頑張っている一方で自分だけなにも達成できていないという挫折感でいっぱい。だから、「やりたい事がわからない」という人の気持ちはすごく分かります。

「ネイル」が天職に。人にも恵まれて8年目にして海外出店。

23歳(1999年)の頃、出会えたのがネイルの仕事です。自分の得意な「絵」も「人と接すること」も同時に実現できる仕事に出会えて本当によかったと思います。天職だと思いました。両方を実現できる仕事に出会えて私は変わりました。
ネイリストの仕事は本当に楽しい。手と手を触れ合うのでお客様もきっとリラックスするんですね。会社経営のこと、恋愛のこと。いろんな人の人生に触れることができ、自分の特技を活かせる。やっと続けられる仕事に出会えたんです。サロン勤めを5年経て、高校時代の同級生とともに熊本のシャワー通りに出店。2店舗目以降はスタッフの教育にも力を入れていたのでどんどん人が育っていました。
「海外出店をしたい」と話したとき、現在、日本の店舗を任せている2名のマネージャーたちが「ワクワクする」と言ってくれたので踏み切る事ができました。NYに出店ができたのもスタッフのお陰だと思います。現在は時差があるけれど、Skypeを使って情報共有を日々行っています。本気で頑張っているうちにいろんな方々からサポートをしていただけるようになったんだと思います。


ニューヨーク(NY)での出店は苦労の連続。

海外での仕事は小さい頃からの夢でした。中学生時代も海外のお城や風景の絵を描いていたくらい。だから東京出店よりも海外を先に考えたんですね。しかもお城と言えばヨーロッパ。しかしヨーロッパに縁がない。 妹がちょうどアメリカ留学をしていたこともあり、NYで妹と主人の3名で立ち上げることにしました。主人は熊本のネイリスト時代からのお付き合い。彼が出店を手伝うと言ってくれ一緒に渡米。だから海外出店ができたんだと思います。家族の支えですね。しかも、日本のお店はスタッフが守ってくれているし。NYは非常に魅力的な街だと感じています。ニューヨーカーはストレスフルな生活をしていて癒しを求めている人が多いから。しかもネイルサロンが非常にたくさんあります。一方で日本人経営のサロンはほぼ皆無でした。
ただ、出店準備を始めて、出店しない理由が分かるくらい苦労の連続でした。VISAのこと、不動産のこと。問題を乗り越えたいという一心で乗り切りましたけど(笑)。
無事、2007年4月にNYのマンハッタン、アッパーイーストに出店。マンハッタンの中心部から約20分の高級住宅街です。とにかく、日本人ならではのお店でニューヨーカーを癒したい、と「SAKURA」をOPENしました。