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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

日本を変えたい!が原点。<br/>人の力を活かすことに注力
Interview vol.85

日本を変えたい!が原点。
人の力を活かすことに注力

株式会社アイクリエイト 粟田あや さん

http://www.i-crt.jp/index.html

兵庫県神戸市出身、広島大学総合科学部卒業。ノエビア、ベンチャー・リンクを経て、04年リクルートエージェント入社。スクール企画・運営、キャリア支援に携わり、08年5月株式会社アイクリエイトを設立。 企業・スペシャリストのブランディングを意識した事業企画、出版・メディア戦略までを実働サポート。『口だけではなく、一緒に汗をかく、カタチづくり』に重きをおき、日々活動中。

日本を変えたい!が原点。人の力を活かすことに注力

上場企業やスペシャリストのブランディングとメディア戦略、事業企画などのサポートを行っている、株式会社アイクリエイト 粟田さん。常に20以上の案件をスタッフと役割分担をすることで受け持っている。「人の力を活かすこと」に関わっていこうと思った原点や、今後の目標などたくさんのお話を伺った。

私が日本を変えなくちゃ!と強く思った小学生時代

「人が成長する仕組みをつくりたい」という思いが粟田さんの原点。父親は石油タンカーの船長。一度出港するとしばらく家に戻らず、家には母と粟田さん姉妹という環境で育った。小学生の時、イランイラク戦争や湾岸戦争があった。テレビのニュースを見ながら家族で父の無事を祈ったが、日本国内では対岸の火事状態。そんな日本が情けないと母が泣く姿を見て、「私が日本を変えるためになんとかしなくちゃ!」と強く思うように。大学進学の際には「問題だと思う専門分野を掘り下げなさい」とのアドバイスに従い、まずは教育が大切だと考え教職を目指した。しかし教育実習で「ここにいては頭でっかちな人間になってしまう」と感じ予定変更。自分にとって刺激となる環境に身を置きたいと、教職に就くのをやめ化粧品会社に就職する。
起業も視野に入れていた粟田さんは、化粧品業界だけでなく広い世界を知るため、創業支援や人材関連会社で経験を積む。新規事業の立ち上げやスクールの企画・運営、キャリア支援に携わったのち、20代のうちに起業したいと2008年株式会社アイクリエイトを設立。独立して2~3年はこれまでのご縁から全国各地に赴くことが多かったが、現在は東京を中心とする上場企業、個人の著者や専門家など様々なクライアントに、ブランディングとメディア戦略、事業企画などのサポートを行っている。

企業の強み整理と既成事実をつくるプロデュース力が自慢

ブランディングとは、企業の軸となる強みを洗い出し、WEBサイトや広告などの打ち出し方に統一感を持たせるためのルール作りをすること。アイクリエイトの強みは軸整理と軸を分かりやすく表現する既成事実を作るプロデュース力。軸整理では、まずヒアリングを徹底的に行う。経営者の原体験や価値観などのストーリー、実績やお客さまからの声など会社のリソースを洗い出し整理。他社との差別化が主張できる強みをレポートにまとめクライアントに提出するのだが、使いこなせず埋もれさせてしまうケースも多い。プロジェクト作りやメディア戦略をサポートし、強みが分かる既成事実として形にする。
ヒアリングと軸整理を粟田さんが担当し、デザインや営業支援などはスタッフと外部のパートナーでプロジェクトを組むことにより、常に20案件を受け持っている。
最近手掛けた印象深い仕事は、ある収納コンサルタントのブランディング。10年近く専門家として活躍し実績やコンテンツ力もあるのに、メディアからのオファーが減少してしまっていたという。粟田さんがヒアリングを行い、競合コンサルタントとの違いや、その人ならではの強みを整理し、メディア戦略をサポート。40人規模のセミナーを開催しメディア関係者も多数呼び込み発信したところ、メディアでの連載が2本決まった。

もったいないを解消したい!自社プロジェクト「企画ラボ」

コンサルティングのように目に見えない仕事は、人によって感じ方が違い、価値を付けることが難しい。時給ではなく、アウトプットの価値で判断してもらいたいと語る。現在、仕事を引き受ける際の条件は2パターンだ。一つ目は、アイクリエイトが提示するコンサル料をしっかりと頂くパターン。条件をご理解いただけるお客様の仕事だけを引き受けるようにしている。もう一つは、かなり顧客は厳選するが、共同でビジネスをつくり成功報酬を頂くパターン。後者のパターンでの仕事が最近増えてきているという。
また、知り合いを通じて多くの相談も持ちかけられる。大量の地方特産品在庫をどうしよう?というケースからキャリア相談まで様々だが、スポットで引き受けていくのは大変。できるだけご縁を切らない形の受け皿として機能しているのが、「企画ラボ」だ。
企画ラボは、チャレンジや知見を貯めるための自社プロジェクト。女子限定の会員制コミュニティとしてセミナーを開催するほか、商品・サービス開発・トライアルの場としても機能している。現在企画ラボでは、いらなくなった壁紙サンプルや布地などもったいないものをリメイクした商品企画もしている。4月には、リメイク商品の通販サイトがプレオープン。(Re:Re:JAPAN http://rerejapan.com/ ) 作り手にフォーカスし、クリエイターとコラボするなど、アイディアによって仕事を生み出し、人の力のもったいないも解消したいと考えている。


人の力を活かすパラレルキャリア、価値生み出せるのはこんな人

個人が会社に頼らず、きちんと活躍できる世の中にしたいという粟田さん。大手一社のクライアント企業に依存している会社が倒産するというケースが多いが、個人も同じ。今の会社にいながらベンチャーを助けるなど、会社以外にもう一本軸足を持つ「パラレルキャリア」を勧める。また、人材を既存の雇用形態でがんじがらめにするのではなく、ゆるやかなつながりを持ちシェアする「ワーカーシェアリング」も普及させたい。企画ラボを女子限定にしたのも、そういった融通の利く人材になると考えたためだ。
粟田さんが価値を生み出せる人材として考えているのは、資料作成から営業まで自分で手を動かした経験を持ち、ビジネスの全体像が見えている人。大手企業出身者は仕事の分担が決まっているため自分で動く経験が少なく、フレームから入る人が多いという。昨今、会社でどんなに頑張っても次のポジションが約束されていなかったり、収入が減ったり。マンネリと閉塞感がいっぱいだ。能力はあるのに活躍の場がなかなか与えられない会社員や女性、シニアの中に潜在層がかなりいるはずだ。
今後は、個人の顧客を増やしスモールビジネスを生み出す手助けと、パートナー的な関わりで一緒にビジネスを作りだす成功報酬型の仕事に力を入れてく予定だ。手段は変わっても「人の力を活かすこと」にまつわることをしていきたい。粟田さんの挑戦はまだまだ続く。