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女性社長インタビュー

業歴5年以上の方をメインに、会社員時代のキャリアや独自のアイデアを活かしているスタートアップの方まで。
企業の裏話や事業継続の秘訣などを伺っています。

「夢は必ず叶う」。<br/>自分が実践することで、みんなの希望になりたい。
Interview vol.23

「夢は必ず叶う」。
自分が実践することで、みんなの希望になりたい。

株式会社ゴールド・アイティール 高 幸民さん

http://www.gold-aettirs.co.jp/

1967年在日韓国人二世として東京に生まれる。 会計事務所を経て1997年、ブランド品に関する会社を中心に経営コンサルタントとして独立。 1997年ブランド品の卸売業をスタート。1998年に株式会社ゴールド・アイティール設立。 2007年より、オリジナルブランド「HENGMIN」を立ち上げ、補正下着・キモノドレス・「LA美人(ラビート)」シリーズなどを発表。2008年春には「HENGMIN」ブランドのキモノドレスシリーズのコレクションをパリで発表。

「夢は必ず叶う」。自分が実践することで、みんなの希望になりたい。

小さい頃から負けず嫌いで頑張り屋だったというヘンミン社長。経営コンサルタント、ブランド卸売業で次々と成功を収め、今度はオリジナルブランドで「夢」を追っている。山あり谷ありの人生を感じさせないポジティブなオーラの背景には、自分への徹底的な信頼と、周囲の期待に応えたいという強い使命感があった。

自分の可能性に賭け起業。1億円の借金も根性で乗り越え、40億円企業へ成長。

起業は30歳の時です。経営コンサルタントとして成功はしていたし、関わった方が成長していくのも嬉しかったのですが、先が見えてしまったんですね。お客様は10億円企業になっていくのに、自分は頂点が見えたと思ったらつまらなくなってしまって。「君みたいなバイタリティのある子は、起業したほうがいい」というあと押しもあり、お客様が多く、仕組みがわかっていたブランドの卸売業に飛び込みました。
時流に乗ったこともあって、最初は順調でした。大変だったのは2年目。集中豪雨で、倉庫にあったブランド品の在庫があっという間に水浸しになって。全部廃棄して、借金は1億円!「迷惑をかけないように」としか考えられず、必死に働きました。朝から晩まで仕事をして、気付いたら会社の床で寝て。1年間、布団で寝てないんじゃないかしら?そのくらい働かなければ追いつかないんです。1年で20kg痩せ、体力もなく台車を支えにして動いていました。友人もほとんど離れていきました。でも、絶対に負けたくなかった。一から出直したいとひたむきに頑張っていたら、新たなお客様も獲得。結局4年で借金は完済し、売上は40億にまでなりました。あの時は、自分でも本当に根性があると思いました(笑)

「1人1人が自分らしく輝いて欲しい」と思ってオリジナルブランドを立ち上げ。

私自身は、もともとブランド品には興味がなくて、起業するまで1つも持っていなかったんです。ブランド品の商談ではシャネルやエルメスを着ました。でも、もっと自分を輝かせてくれるファッションがあるんじゃないかと疑問を持ち始めて。着物をアレンジしてドレスにすることを思いつきました。私は外国人ですが日本で育ったので、日本の美しいものを受け継いでいきたいと強く思っているんです。でも、伝統文化も時流にあった形に変えないと受け入れにくいでしょう。「箪笥のこやし」にするのではなく、今の時代にあうファッションとして、取り入れたいと思ったんです。
最初は私服として作りましたが、どこでも人だかりが出来るくらい注目を浴びました。徐々に欲しいと言う人が現れて、オリジナルブランド「HENGMIN」を立ち上げました。「HENGMIN」では、有名ブランドに頼らなくても、1人1人がもっと輝けるということを伝えたいんです。ドレスの他に、カジュアルなシャツやネクタイ、化粧品も作っています。事業としては単価の高いドレスだけ作った方が楽ですが、商品は買ってくださる方との絆。私はお金持ちだけではなく、普通の人を幸せにしたいんです。ドレスをきれいに着るために補正下着も作ったのですが「私の体ってこんなにきれいだったんですね」とメールをいただくと涙が出ちゃうの。やって良かったと思います。

再びのスタートアップ。今度はオリジナルブランドで勝負をかける。

今は正直とっても辛い状況です。洋服なんて作ったことがなかったでしょう?何をどこで作るのか、全然わからなくて。仕入先の開拓、製造、コスト交渉など試行錯誤を重ね、ようやく商品が出来た!と思ったら、今度は販売ルートの開拓が待っていました。今までは価値を認められていたブランド品を扱っていたので、プロモーションなんて必要なかったんです。資料を作るのも始めてだし、メディアへの露出の仕方もわからないし。全くのスタートアップです。ブランド品卸売業から、オリジナルブランドへ大きく舵を切ったので、卸売の方の収入も激減しています。新規事業で莫大なお金がかかったのに、今まで大きなお金を動かしていた分、固定費も大きいし、もう本当に大変(笑)。
でも「HENGMIN」を色々な方の生活に浸透させ、幸せを感じて欲しいからチャレンジしたい。それに、今までは大きなお金を稼いでいても有名ブランドの力だった。今度は自分のブランドで「夢は叶う」ということを見せなければと思います。ここ1年間が「HENGMIN」の基盤を作る正念場だと思っています。

自らの成功することによって、「夢は叶う」ということを伝えたい。

お会いする方には、明るいとか元気とか必ず言われます。でも本当は、今すごく辛い(笑)。事業は試行錯誤中だし、外国人に着物がわかるのか、というバッシングもあるし。自分の将来は信じているけれど、落ち込んだり、グチを言いたくなる時もあります。でも言霊ってあるんですよね。ネガティブな言葉を一番聞いているのは自分でしょう。マイナスの言葉を発すると、自分の細胞が傷ついてしまうから言わないようにしています。
それに私はみんなの希望でありたいの。私の人生、相当ドラマティックなんですよ。数千万円の詐欺にあったり、幹部にしようと思った人に裏切られたり、色々痛い目にもあいました。それでも、やると言ったことは必ず実現させています。親がお金持ちだったわけでもないし、芸能人でもない。そんな普通の女性である私のサクセスストーリーを見せて、みんなに勇気を与えることが私の使命だと思っています。人にお会いすると、みんな本来のポジティブな私を期待しているのがわかるんですよね。だから自分が諦めたいような状況でも、「諦めちゃダメよ」なんて励ましたりして。今までの頑張りを見ていてくれ、慕ってくれる人達から、見られている、期待されている、と思うと負けられないと思います。