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編集部特別企画

女性社長.netのスペシャル企画や、女性社長をサポートしたい企業様からのお知らせです。

編集部特別企画2014.03.28 (金)

識者に聞く!
業界と国をまたいで活躍するスーパーエグゼクティブウーマン
バーバラ ジャッジさん

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バーバラ ジャッジ
弁護士・英国原子公社名誉会長


<PROFILE>
米国ニューヨーク出身。67歳。ニューヨーク大学ロースクール卒業後、企業および金融取引専門の弁護士としてキャリアをスタート。33歳で米国取引委員会の委員に最年少で任命される。第一子の誕生をきっかけに夫の赴任先である香港に移り、37歳で英国の投資銀行Samuel Montagu社初の女性役員に就任。その後数々の企業での役員を歴任。現在、英国原子公社の名誉会長、原子力改革監視委員会副委員長、英国ビジネス大使に任命され就任。



-人生、つねに勉強し続けるのよ!-
界と国をまたいでで常にトップを走り続けるスーパーエグゼクティブウーマンのバーバラさん。女性のビジネス進出が盛んなアメリカ企業における女性役員の先駆者的存在。教育熱心な家庭に生まれ、学校の成績でもビジネスの現場でもトップになるべくたゆまぬ努力を続け、世界の経済界でも華やかに輝き続ける彼女に、キャリア形成のヒントやワーク&ライフバランスを伺った。

<女性ならではの直観力と感性をビジネスに活かす>
バーバラさんがロースクールを卒業した1960年代後半、アメリカ社会は機会均等を唱え、積極的に女性の社会進出を奨励し始める。キャリア形成の初期はとにかく努力。ロースクールで優秀な成績をおさめた彼女は弁護士事務所で“初”の女性弁護士として採用される。男性と対等に仕事をこなし、役員弁護士(パートナー)の地位まで上りつめた。その後、33歳で米国取引委員会の委員に最年少で任命される。この機会をきっかけに女性としていい仕事をしたいと思い取り組んだ。
女性の特性はビジネスでも活きる!その後の長いトップキャリアの人生で、「女性ならではの直観力と感性がビジネス上で大変役に立つ」と振り返る。たとえば仕事で顧客と接する際に、相手が言葉では言い表せない感情の部分まで汲み取ることができるのは女性が得意。自身も女性を採用して成功したことがある。富裕層向けの金融サービスを行うプライベートバンキングの役員をしていた際は沢山の女性を登用し、結果として多くの顧客を獲得し会社に貢献した。男性クライアントが保守的な身なりをしたキャリアウーマンにお金の話をしたがる傾向があることを学んだからだ。男性と同じようにハードな業務をこなしながら、常に女性らしい感性を活かし、顧客や周囲の人の心に寄り添いベストを尽くす彼女のスタイルは、業種を越え経済界での活躍にもつながっている。

<ビジネスの場でのスマートな印象の残し方>

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常に“女性初”というポジションを受け、男性社会の中で男女の垣根を乗り越え活躍してきたバーバラさんの心掛けるポイントの1つは会議の臨み方。会議の場で男性達に囲まれ女性は自分だけということが多々ある。バーバラ流クールな会議術は「まずは参加者の特徴をつかむこと。そして会議の始まり3分の1の時間帯に短くかつ賢い質問から始める。」自分の主張を一方的に話しすぎず、相手の話を聞いたりするどい質問を投げたりしながら短く自分の意見を述べる。賢さを印象付けるのが大切。発言に集中してもらうには、まず身なりがプロフェッショナルでなければいけない。ビジネスにおいて初めて人に会う際の第一印象は「70%が外見で、20%が声の響き、そして発言内容は10%だ」という。ビジネスパーソンらしく、個性的過ぎず保守的な服装をすると。周囲は真剣に発言に耳を傾けてくれる。
さらに大切なのは、知識に貪欲になり努力を惜しまないこと。56歳で取締役に就任したのは、金融業界が多かった彼女には新しいエネルギー分野だった。面接では、自分の努力で勝ち得た優秀な成績とこれまでの輝かしい功績をアピールして、女性初の最重要ポジションを獲得するに至る。異分野でも自分のキャリアは活きる。現状に満足せず常に勉強しながら新しい境地を開拓する姿勢は、現在の彼女の地位と自信を裏付ける重要な要素である。

<働いているからこそホリデーに意味がある>
卓越したキャリア人生を送っているバーバラさんは、すでに成人した息子を持つ一児の母でもある。子どもが幼いころは仕事の間はヘルパーの助けを借りながらも、オフの時にはしっかり子どもに寄り添い、勉強面や生活面にも細かく目を向けてきた。仕事の忙しさに妥協することなく、靴ヒモの結び方を指導したり習い事をさせたりと、きっちりと母親としての役目も果たしてきた。キャリアを諦めることなく全力で子育てと仕事を両立してきた母を見て育った息子の「働く女性」に対する理解は深い。息子さんは最近結婚した妻に対しても、家の中におさまらず社会に出て働くことを応援する。
仕事も子育ても高いレベルでこなして来た彼女に休みたいと思ったことはないか聞いてみると、「仕事をしていないと休暇の意味がない」との事。忙しいビジネスライフがあるからこそ大切に思えるオフの時間。「私は仕事が大好き!」実際、休暇を3週間取っていても2週間の終わりで退屈してしまう性質。また、彼女にとってビジネスの場での出会いや刺激は、プライベートでのディナーパーティよりも魅力的らしい。
グローバルな経済界で多忙を極める中、パートナーと過ごす時間は限られてしまうもの。大切なパートナーとの関係を円満に保つために、離れていてもスカイプやメール、電話などあらゆる手段でコミュニケーションがはかれる。そして、お互いの仕事や生活スタイルをよく理解して、敬意を払う事が幸せな結婚のレシピだと話す。

<日本女性が社会で活躍するためアドバイス >

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バーバラさんには失敗から学んだ教訓がある。それは英国でのある有名企業の重要ポジションに3回も打診され、NOと断った経験だ。その企業は、英国では上流社会の遊びとして知られる競馬業界。アメリカ育ちの彼女にはギャンブルという社会的偏見で、受け入れられなかった。後々、周囲からもったいないという声が多数。一般的に女性は目の前に訪れる未知のチャンスに“NO”と言いがちだが、先入観や偏見を捨てて、周囲の意見に耳を傾けながら柔軟にチャンスを活かす事もできるはず。
バーバラさんの女性へのアドバイスをまとめると、「チャンスに対してNOと言わない」「服装に気をつける」「会議をスマートこなす」「プライベートではパートナー同士敬意を払う」などが挙げられる。さらに日本へのアドバイスとして、保育施設の拡充やベビーシッターとしての労働力を移民でまかなう事は、女性の社会進出と継続的な活躍を支える有効な手段になるとバーバラさんから提言を頂いた。
最後に重要なアドバイスを頂いた。「社会の中で女性同士が助け合うこと。」会社で重要ポストについたり起業して活躍したりしていても、女性は少数派になりがち。女性でないと分からない問題や悩みもあるはず。女性同士のネットワークを活用し情報共有することや、信頼のおける助言者に相談しながら、新たな課題に自信を持って取り組むことは、今後さらに女性が活躍するために大切であるとバーバラさんは締めくくった。